DCブランドとは、Designer's & Character's brand、の略称から来ている。
デザイナーズ・ブランド
デザイナーがブランドのイメージを牽引する。春夏、秋冬のコレクションを披露することも多い。デザイナー自身が経営権を持っていることもある。
キャラクターズ・ブランド
企業がブランドのイメージ作り、商品製作に取り組む。ブランド自体にひとつの「キャラクター」(特徴、個性といったイメージで、ドラえもんやスヌーピーのようなキャラクターのことではない)があるのが特徴的。
という具合である。このように概念は漠然としており、パリ・コレクションに参加し、世界的に有名な川久保玲率いるコム・デ・ギャルソンと、アパレル企業ファイブフォックスが展開していたコムサ・デ・モードが並べられるこの概念は、2020年20代の私にとっては奇妙に感じられる。さらには、高瀬清子が自身の名前を冠していたK.T.コムサ・デ・モードという存在もあり、こうなるとデザイナーズかキャラクターズか、という区別すら判断できない。
どちらかといえば、80年代に丸井やパルコ、ラフォーレ原宿に出店していた既製服のブランド、というようなくくりで捉えるほうが、正しいのかもしれない。
この「一覧」では上記のような事情により、DCブランドを網羅することは考えていないが、80年代文化を考える一環として記録していくつもりである。なお、制作中につき、不明点は空白にしているほか、誤りがありましたらご指摘ください。
表記は以下の通り
ブランド名(英語表記):デザイナー:分類(頭文字はデザイナーズ、キャラクターズの区別(アバウトですが)、次の文字はレディース、メンズの区別)
デザイナーの変遷は80年代までを主に記録しています。
DCブランド年表も参照ください。
1967
・ニコル(NICOLE):松田光弘:DL
1968
・マダムハナイ(MADAM HANAI):花井幸子:DL
1969
・コムデギャルソン(COMME des GARÇONS):川久保玲:DL
1970
・ビギ(BIGI):菊池武夫:DL
・ジャップ(JAP):高田賢三:DL
・ミルク(MILK):大川ひとみ:DL
1971
・イッセイミヤケ(ISSEY MIYAKE):三宅一生:DL
・ピンクハウス(PINK HOUSE):金子功:DL
・バツ(BA-TSU):松本瑠樹:DL
1972
・ワイズ(Y's):山本耀司:DL
・アトリエサブ(ATELIER SAB):田中三郎:DL
・モガ(MOGA):稲葉賀恵:DL
1973
・メルローズ(MELROSE):神山俊夫:DL
1974
・ムッシュニコル(MONSIEUR NICOLE):松田光弘→小林由紀雄(83~):DM
・ミルクボーイ(MILK BOY):大川ひとみ:DM
1975
・イッセイスポーツ(ISSEY SPORTS):三宅一生→津森千里:UNI
・メンズビギ(MEN'S BIGI):菊池武夫→今西裕次:DM
・メンズバツ(MEN'S BA-TSU):松本瑠樹:DM
1976
・マダムニコル(MADAME NICOLE):松田光弘:DL
・ハーフムーン(half moon):菊池武夫:DL
・ズズ(ZOU ZOU):山県清臣:DL
・イッセイミヤケ・メン(ISSEY MIYAKE MEN):三宅一生:DM
・グラス・メンズ(GRASS MEN'S):斎藤純:DM
・アーストンボラージュ(arrston volaju):佐藤孝信:DМ
・コムサデモード(COMME ÇA DU MODE):ファイブフォックス:CL
・パーソンズ(PERSON'S):パーソンズ:CL
1977
・ビバユー(VIVA YOU):中野裕通:サンエー・インターナショナル:CL
・メンズメルローズ(MEN'S MELROSE):荻野明→神山俊夫:DM
1978
・ジュンココシノ(JUNKO KOSHINO):コシノジュンコ:DL
・コムデギャルソン・オム(COMME des GARÇONS HOMME):川久保玲:DM
・バルビッシュ(BARBICHE):菊池武夫→小栗壮介:DM
・アバハウス(ABAHOUSE)::CM
1979
・ゼルダ(ZELDA):甲賀真理子:DL
・ワイズ・フォー・メン(Y's for men):山本耀司:DM
・チューブ(TUBE):斎藤久夫:DM
・パシュ(PASHU):細川伸:DM
1980
・ミスタージュンコ(Mr.Junko):コシノジュンコ:DM
・ブリックス・モノ(BRICKS MONO):高橋幸宏:DM
1981
・ヨシエイナバ(YOSHIE INABA):稲葉賀恵:DL
・ニコルクラブ(NICOLE CLUB)::DL
・トリコ・コムデギャルソン(tricot COMME des GARÇONS):川久保玲:DL
・ローブドシャンブル・コムデギャルソン(robe de chambre COMME des GARÇONS):川久保玲:DL
・ヨウジヤマモト・ファム(Yohji Yamamoto FEMME):山本耀司:DL
・プランテーション(PLANTATION):三宅一生:UNI
・フィッチェ(FICCE):小西良幸:DL
・ペイトンプレイス(PEYTON PLACE):ファイブフォックス:CL
・コムサデモード・メン(COMME ÇA DU MODE MEN):ファイブフォックス:CM
1982
・インゲボルグ(INGEBORG):金子功:DL
・ヒロココシノ(HIROKO KOSHINO):コシノヒロコ:DL
・エーティー(A.T):田山淳朗:DL
1983
・トキオクマガイ(TOKIO KUMAGAI):熊谷登喜夫:DL
・アツキオオニシ(ATSUKI ONISHI):大西厚樹:DL
・K.T.コムサ・デ・モード(K.T.COMME ÇA DU MODE):高瀬清子:DL
・ケンゾー・オム(KENZO HOMME):高田賢三:DM
・カンサイ・マン(KANSAI MAN):やまもと寛斎:DM
・アトリエサブ・フォーメン(ATELIER SAB FOR MEN):田中三郎:DM
・I.S.チサトツモリ・デザイン(I.S. Chisato Tsumori Design):津森千里:UNI
1984
・ケンショウ(KENSHO):安部兼章:DL
・ヒロミチナカノ(HIROMICHI NAKANO):中野裕通:DL
・コムデギャルソン・オムプリュス(COMME des GARÇONS HOMME PLUS):川久保玲:DM
・ヨウジヤマモト・プールオム(Yohji Yamamoto POUR HOMME):山本耀司:DM
・ニコルクラブ・フォー・メン(NICOLE CLUB FOR MEN):松田光弘:DM
・セーラーズ(SAILORS)::CL
・パーソンズ・フォーメン(PERSON'S FOR MEN):パーソンズ:CM
1985
・タケオキクチ(TAKEO KIKUCHI):菊池武夫:DM
・トキオクマガイ・オム(TOKIO KUMAGAI HOMME):熊谷登喜夫:DM
・ペイトンプレイス・フォーメン(PEYTON PLACE FOR MEN)(PPFM):ファイブフォックス:CM
1987
・コムデギャルソン・オムドゥ(COMME des GARÇONS HOMME DEUX):川久保玲:DM
1989
・マリココウガ(MARIKO KOUGA):甲賀真理子:DL
関連ブランド
ニコル関連
松田光弘
・ニコル(1967~)L
・ムッシュニコル(1974~)M
・マダムニコル(1976~)L
・ニコルクラブ(1981~)L
・マツダ(1983~)L
甲賀真理子
・ゼルダ(1979~)L
・マリココウガ(1989~)L
金子功
・ピンクハウス初期に関係があった
ビギ関連
菊池武夫
・ビギ(1970~)L
・メンズビギ(1975~)M
・バルビッシュ(1978~)M
・ハーフムーン(1976~)L
(1985年からワールドに移籍し、タケオキクチを展開)
稲葉賀恵
・モガ(1972~)L
・ヨシエイナバ(1981~)L
神山俊夫
・メルローズ(1973~)L
荻野明→神山俊夫
・メンズメルローズ(1977~)M
金子功
・ピンクハウス(ブランド立ち上げ1971~、ビギグループ1980~)
イッセイミヤケ関連
三宅一生
・イッセイミヤケ(1971~)L
・イッセイスポーツ(1975~)L
・イッセイミヤケ・メン(1976~)M
・プランテーション(1981~)L
津森千里
・イッセイスポーツを1977年から担当
・I.S. Chisato Tsumori Design(1983~)L