メンズ・ファッションの地獄 第三回

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第四圏 貪欲者の地獄

第五圏 憤怒者の地獄

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CIRCLE Ⅳのあたりです

  第四圏、第五圏に突入。さっきは貪食でしたが今度は貪欲。まず第四圏が「吝嗇と浪費の悪徳を積んだ者が、重い金貨の袋を転がしつつ互いに罵る」場所、第五圏は「怒りに我を忘れた者が、血の色をしたスティージュ(ジェ)の沼で互いに責め苛む」場所となっています。

 図には小さな塔と大きな塔、間にもやもやしたものが書かれていますが、おそらく、このもやもやしたものが第四圏と第五圏の境界の沼、スティージェの沼と思われるので、第四圏と第五圏はまとめて見ることにしました。ちなみに、大きな塔はたぶんディーテ城の塔です。ともあれ、沼の入口にデッキシューズのスペリーがいたのは、そういうジョークですね。

 (順番が前後している気もしましたが、これでいきます)

 

(いかせてください)

 

 さて、第四圏では「エントリーレベルのストリートウェア」として、「オベイ」「スープラ」「ナイキ・エスビー・ダンク」「ディッキーズ」「テンディープ」が挙げられ、「エイソス」「オールセインツ」が沼の中に矢印で書き込まれています。「エイソス」はディーテ城の塔にも登場。

 

 ・オベイ

 ・スープラ

 ・ナイキ・エスビー・ダンク

 ・ディッキーズ

 ・テンディープ

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オベイ・ジャイアント 画像元(http://highart-gallery.com/?pid=114126002

 オベイは、ストリート・アーティストのシェパード・フェアリーが2001年に設立したアメリカのブランド。シェパード・フェアリーは「オベイ・ジャイアント」という有名なステッカーのデザイナーでもあります。彼の作品やロゴをプリントしたものを中心に、ボトムスまで全般を展開。

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2020SS 画像元(https://obeyclothing.jp/blogs/zine/mens-spring-2020-look-book

 ルックがどれも格好良かったです。アメ村で売ってそう(大阪在住並の感想)。

 

 スープラは、スケートボード・アパレルの「クルー」(KR3W)(2002~)のライダー、エリック・エリントンとトム・ペニーらとエンジェル・カバダとが提携し、2006年に創業されたアメリカのシューズブランド。日本にも渋谷等に店舗があります。実際にプロスケーターがデザインに関わっていることもあり、機能性とデザイン性が両立されたところが魅力で、スケーターからセレブリティにまで人気があるとのこと。代表作はハイカットの「スカイトップ」。

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 ナイキ・エスビー・ダンクは、ナイキのスケートボードラインである「ナイキ・エスビー」(2002~)の「ダンク・ロー・プロ」など「ダンク」とつくモデルのことを指すと思われます。公式サイトの特設ページが詳しいです。

 ディッキーズはワークパンツで有名なアメリカのブランドで、1922年の創業。丈夫でハリ感のあるパンツが特徴で、セレクトショップやドメスティックブランドとのコラボもよく見かけます。定番は多くのスケーターに愛用される874。

 最後のテンディープは1995年に誕生したアメリカのブランド。サブカルチャー色の強い、ストリートブランドという感じがします(ストリートブランドてそもそもそういうものでは)。

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公式サイト

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 公式サイトから。電話番号……。

 以上、「エントリーレベルのストリートウェア」ブランドは、スケートに関連するものが多かった印象です。第三圏ではユニクロにリーバイスだったのが、一気にストリートに振れました。トレンドにも敏感なデザインが多く、このあたりまで来ると結構もうおしゃれだし、服が好きという感じがします。ただ、価格的にはディッキーズもそうですが、まだ比較的手に入れやすい価格帯のようです。

 スティージェの沼でストリートに振れたメンズ・ファッション地獄は、続いて「エイソス」「オールセインツ」に向かい、沼を越えたところにそびえるディーテ城の塔「エイソス」へと至ります。

 

 ・エイソス

 ・オールセインツ

 

 エイソスは、「As Seen On Screen」(画面で見たもの)の頭文字を取った、イギリスのオンラインショッピングサイト。エイソス自社ブランドも多く展開しており、おそらくスティージェの沼に書かれているエイソスがこのオリジナル商品、塔を指して書かれているエイソスがサイト自体を指しているのかと思われます。

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ASOS DESIGN

 エイソスオリジナル商品は、ストリート色を少し感じますが、基本的には合わせやすそうなアイテムが中心。サイトのブランド解説に、「Created by us, styled by you.」とあるので、実際にそんなイメージで、エイソスで扱っているほかのブランドとも合わせやすいよ、という感じかもしれません。

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なかでもこれ、

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これみたいでちょっとほしかったです。

 オールセインツは1994年にメンズブランドとして創業、百貨店中心に展開した後、1997年に初の路面店をオープン。現在は2016年に上陸した日本をはじめ、世界各国に店舗を構えます。レザー商品が有名で、ライダースは定番。シャツが18000円、パンツが20000円くらい、ライダースが70000円ほどの価格帯で、デザインもモード。正直エイソスらとタイプがちがう気もして、並びがなぞです。???

 

 ともあれ、ディーテ城の塔からが「ディーテの市」であり、「堕落した天使と重罪人が容れられる、永劫の炎に赤熱した環状の城塞。ここより下の地獄圏はこの内部にある」ことになっています。さまざまなブランドの通販サイトであるエイソスがディーテの市であり、さらなる地獄への入口というわけなのでした。

 

第六圏 異端者の地獄

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 「あらゆる宗派の異端の教主と門徒が、火焔の墓孔に葬られている」第六圏です。どうもこのあたりから前ほどパロディ(『神曲』の内容とブランド等の関連)がなくなってきているようで、ここからは素直に、進むほどファッションがディープになっていく、くらいのイメージで追っていこうと思います。もっとも、私が関連を見落としている可能性もあるので、その場合はご教示ください。

 

 ここ第六圏は「ミドルクラスのブティック」とあるだけ。このあとのディーゼル等を含むのかなとも思ったのですが、ひびわれた崖の部分は第七圏にあたるようなので、ひとまずここにします。意味はそのまま中くらいのお店。日本だとビームス、ユナイテッド・アローズ、シップスといったセレクトショップという感じ???

 

 続きます。